金仙寺について

ご挨拶
寺院はもともと葬祭や布教の場であると同時に、地域の教育や福祉、文化の拠点としての役割も担っておりました。また、江戸時代には檀家制度が生まれ、それにより行政の権限も担うことで、お寺と地域住民の生活は強く結びついてました。
しかし今では、地域とお寺が関わることは少なくなり、身内が亡くなった時、それからお盆やお彼岸といった年に数回の行事のみになった方が多いのではないでしょうか?
貪(むさぼり)瞋(いかり)痴(おろかさ)を捨て去ることが出来ず、日々の生活の中でなにかと振り回されてしまう現代社会を生きる私たち。
そんな愚かな凡夫(ぼんぶ)である私たちを、無縁の大慈悲をもって西方極楽浄土へとお救いくださるのが阿弥陀仏と呼ばれる仏様です。
そしてその阿弥陀様が、凡夫の私たちを救う為にお示しくださった易しく且つ勝れた教え、それが南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)と唱えるお念仏の教えなのです。
金仙寺が山王地区や取手地域にとって、お念仏の声響く浄土宗寺院として、皆様の身と心の拠り所になれるよう努めてまいります。

歴史
金仙寺の開創は永享元年(1429年)三月で、時代は室町時代になります。創建当初は岡台地の仏島山にあったとされており、四世代証名誉上人の時に火災にあい、その後寛永5年(1628年)に堂宇を現在地に移したとされています。
宗派は浄土宗で、本尊の阿弥陀如来坐像は、制作様式などから鎌倉時代の作とされており、保存状態も良好で貴重なものとなっております。
また、明治43年〜昭和17年まで、金仙寺境内には育英学舎と呼ばれた中学校がありました。当時住職であった第24世齊藤典察上人により設立され、地元をはじめ筑波郡や稲敷郡からも生徒が通いました。
その後、育英学舎の跡地には「慈しむ心」を育てる、仏教保育を基調とした育英保育園が創立されました。
令和6年11月、育英保育園は70周年を迎え、健康な心身を育てる生活を大切に、子どもたちの習慣を正しく援助し導くよう日々努めております。
関連リンク:育英保育園
浄土宗について
浄土宗は南無阿弥陀仏(お念仏)の宗派で、法然上人が1175年に開かれました。2024(令和6)年には、開宗から850年を迎えました。
その教えは、阿弥陀仏という仏さまの「私の国、極楽浄土へ往きたいと願い、「南無阿弥陀仏」のお念仏をとなえたあらゆる命が臨終を迎えたとき、必ずそこへ生まれ変わるようにしよう」という誓いを信じて、その導きのもとお念仏をとなえ、悩みや苦しみのない極楽浄土――仏の国へ生まれ往くことを願うものです。
関連リンク:浄土宗【公式サイト】